十木舎

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松井山手の家 (続編)

桧の無垢板で造る 階段施工中!


昨日お伝えした松井山手の家、本日はその続編です。

現場に入るとそこには、桧の良い香りが漂い
昨日は加工中だった階段が踊り場まで出来上がっていました。

うーん。やっぱりキレイです。


大工さんが一枚一枚手加工し、カンナで削っているので、

その光沢はやはり格別です。完成後、お施主様には

ぜひとも素足で歩いた感触も楽しみにしていただきたいものです!

段板は大工さんが加工した切り込みにキッチリと納まっていきます。

昨日、大工さんが前もって剥ぎ合わせた踊り場もこんな感じ・・・

桧の無垢板3枚を剥ぎ(ハギ)合わせてあります。

廻り階段の斜めの部分も正確に加工してあります。


ちょうどそこにお施主様とお子様が現場を見に来られました。

手加工の階段をかけている最中を見ていただくのは、またとない良い機会、

このチャンスを逃すことなく、施工中の階段の踊り場まで上がっていただきました!

お子様方にとっても、自分の家が出来上がっていくところをみて、

素敵な思い出の1ページとして、いつまでも覚えていてくださることを

願ってやみません・・・


森谷

松井山手の家 現場から

松井山手の家  現場から

十木舎の現場日記。今回は京田辺市は松井山手からです。

閑静な住宅街に先月上棟させていただいてから一か月を過ぎました。

今年は度重なる台風や長雨で工程の調整に各業者さんも一苦労です。

先月の上棟の様子


夏の暑いさなか大工さんも必死に頑張ってくれて、順調に上棟できました。



十木舎では屋根材はガルバリウム鋼板葺きを標準仕様としております。
こちらのお宅では比較的屋根勾配が緩やかで、片流れという屋根形状から
立てハゼ葺きという工法を採用しました。



一枚7mもある屋根材を連続して施工していきます。

下葺き材にはルーフラミテクトという透湿性のあるシートを採用。
屋根材との間に結露が発生しにくい状態にします。





屋根職人さん、きっちり納めてくれました。
屋根が葺き終わると現場としても一安心できます。


今週、内部は大工さんの腕の見せ所、階段をかける作業の真っ最中です。
今回はその一部をほんの少しだけ・・・

十木舎では階段材は桧の無垢板で作ります。
大工さんが削ってくれた桧の板は見事な光沢を放ちます。


そこに大工さん、階段の段板が入るところに印をつけ加工します。


廻り階段の段板は、あらかじめ何枚か板を剥ぎ合わせておきます。

さてさて、階段が仕上がるのが楽しみです。


また、進捗状況お知らせできればと思います。

森谷

現場日記 出町の家

出町の家  造作

京都市内、出町商店街にほど近い路地に建築中の十木舎「出町の家」

内部の造作も大詰めです。

こちらのお宅では建て替え前の建物に使用されていた、床板を再利用できないかとのご依頼がありました。

長い年月にわたり一緒に生活され、お施主様も特別の思い入れのある物。。。
解体時、丁寧に取り外し、保管しておりました。

黒光りしていて、とても歴史と風格を感じますね。
状態からしてかなりの歳月が経っている様子。

欅(けやき)でしょうか。

無垢材の一枚板、少しひずみが生じていましたので、修正して再利用できるか
判断します。

加工開始です!
電気カンナでねじれを直していきます。

黒く残っている部分がくぼんでいるのでので、削れません。

この部分がなくなるまで、平坦に削っていきます。
当時の木目があらわになってきました・・・



削り終わってビックリ。見事な木目が現れました。

ケヤキの縮み杢(ちぢみもく)、希少です。

当初の建築当時はかなり吟味して材料を選択されていたことが伺えます。


現在進行中の新築住宅でも床の地板として使用し
再び息を吹き返すことになります。
これぞ木のリフォームですね!

左が今回仕上げた欅(ケヤキ)の床板 (オイル仕上げ)
右は床板に合わせて選択した床かまち(カリン)
右端は床の前板(ケヤキ)

出町の家の和室は天井に無垢の杉板を使用した、竿縁天井を採用しています。
杉の天井板がこちら・・・

無垢材なので板それぞれに風合いがあります。

大工さんの腕の見せ所



出町の家、和室中心のご紹介でした。

こちらの現場では、桧(ヒノキ)の造作家具やキッチンの壁・トイレの床にはタイルを
採用されております。今回ご紹介できないのが残念ですが、またの機会に・・・

現場も完成まであと少し、各業者、職人さんも気合いを入れて
頑張っています。

完成がとても楽しみです。

森谷

大原の家 上棟しました!

大原の家  上棟しました!

新緑の頃とはいえ、ここのところ夏が来たかのような暑さが続いております。

現場日記、今回は先日上棟いたしました「大原の家」のご紹介です。

レッカーによる建て方の様子


バックには新緑のキレイな大原の山々と真っ青な空!

天候にも恵まれ、谷間を抜ける風がとても爽やかでした。

お昼ごろには二階の床組が終わり、午後からは屋根組へと作業が進みます。

屋根の上には大工さん。平気な顔で桁の上を歩き回って桁を納めていきます。



二階の中心にはリビングを計画されており、天井には構造を兼ねた登り梁
完成時にはこの梁組が化粧で現しになる予定です。

屋根じまいも大詰め、屋根に野地板を張っていきます。


こちらのお宅では屋根材に瓦を採用しています。
防水の下葺きをしたのち、後日瓦を載せていきます。


整然と並べられた瓦の束


瓦職人さんの手によって並べられ、なおかつ一枚一枚釘を打って固定していきます。


端の袖瓦(そでかわら)に至っては、隙間がないようにすり合わせたり、
雨の切れが良くなるように丁寧に施工します。

まじかに見ると細部にわたって職人の技が光ります。




屋根工事が終わるといよいよ本格的な造作が始まります。

現場日記にてまたご紹介できればと思っています。

森谷





古世町の家から 前篇

現場日記  古世町の家から(前篇)

 いよいよ今週末に迫りました、古世町の家の完成見学会

現場の様子をいくつかご紹介しますね!

こちらは建て方の様子です。

6メートル近くある杉の登り梁

レッカーで吊り下げ、所定の位置へ


大工さんの手により慎重に納めていきます。



無事納まりました。
まじかに見るとすごい迫力!!


登り梁は屋根を支える重要な部材ですが、こちらの物件では、
この梁を部屋の中の吹き抜けと軒裏に見せることで、とても開放感のある
スペースとなっています。

また、この梁の周りにヒノキの板を張るので、写真にも写っていますが、
前もって板の入る溝を掘るなど、とても手の込んだ仕事をしているんですよ。


ヒノキの板を張っていくとこんな感じ


無垢のヒノキの板を張りました。無節のヒノキの板の軒裏と
吹き抜けの天井は大変美しく仕上がりました。

次に内部の造作です。
リビングには磨き丸太があり、大工さん自慢のノミでお仕事中

真剣な表情ですね。丸太の造作はなかなか繊細な仕事で大工さんもとても気を使います。
カウンターの下は本棚スペースになります。

大工さんの腕の見せ所としては、伝統的な木と木をつなぐ手法
継手をお見せしましょう。

これは金輪(かなわ)つぎと言います。






見事にぴたっりと合いました。

最後に真ん中の穴に栓を打ち込みガッチリとつながりました。

今回は外部の手すりこの手法を使いました。


この他にも随所に大工さんの手仕事が感じられるお宅となりました。

また次回ご紹介できればと思います。

森谷