十木舎

竹風庵 Takekaze-Ann

竹風庵

Takekaze-Ann

十木舎のモデルハウス。名を「竹風庵」と名付けました。
京都岩倉の山裾にあるこの敷地は、ゆるやかに勾配のついた旗竿地で、北側には竹林が広がります。風致地区に指定されていることから、建築の規模や瓦屋根など町並みに配慮し計画した、延床面積約28坪の2階建ての住宅です。
プランは勾配の土地形状を利用して、3層からなるスキップフロアとしました。1層目には主寝室と水回り。2層目はダイニングとキッチン。3層目はリビングから吹抜け、そして2階へとつながります。
竹林を借景とした北向きのリビングダイニングに連続するL字の窓は、隣家や周囲環境との関係を熟考し、慎重に配置や大きさを決めました。採光や風通しを求めるだけでなく、自然と人の暮らしが調和する大切な役割を果たしてくれています。
建物は十木舎の標準仕様を基本にしつつ、天井には垂木や梁を現したことで、無垢の木の温もりや力強さを肌で感じます。この土地柄も相まって、まるでセカンドハウスのような、ゆったりとした空気を纏った住まいです。
現在はモデルハウスとして機能していますが、今後はご縁のあった方へ引き継ぎたいと考えており、新たな住まい手の方に大切に、末永く暮らしていただけることを期待しています。

場所:京都市左京区岩倉
完成:2022年9月
規模:92.73㎡(28.05坪)
設計・施工:十木舎
写真:垂見孔士氏

石畳みのアプローチ。隣家との調和から木部にベンガラ色を塗った。
玄関
見返し。土間にはトチ材で造ったベンチ。
2層目のフロアへ。
2層目のダイニングキッチンスペース。
キッチン側を見る。左手には3層目のリビングスペース。各スペースがゆるやかにスキップしつながる。
キッチン。造作は永野製作所さん。
ダイニングをみる
リビングスペース。欅の一枚板のカウンターと造作のソファ。
リビングからの見上げ。2階は書斎スペースと和室。
和室。
洗面造作。カウンターには防水性に優れた左官材を選択した。
寝室から竹林をみる。